どですかでん！

どですかでん！

どですかでん！

……何なんでしょう、この世界観。

ＢＳの黒澤明特集で「どですかでん」を見ました。
想像の斜め上を行っていました。

「どですかでん」が紹介されるときには、
イガグリ頭の少年を真正面からとらえたスチールが必須です。
頭と体のバランスがちょっと妙に思えるこの一枚が、
僕の中での「どですかでん」のすべてでした。
「飛び出せ！青春」の生徒役も演じていた彼が
黒澤映画で主役を張っていたんだなぁ、と思う程度。
あんまり「名作だ！」という声も聞かないし、
これはひょっとして黒澤の失敗作ではないんだろうか。

それがどうですか。
実際に見てみると、失敗作というよりも、
味わい深い珍作、ギリギリ感の漂う怪作になっています。
眠たいシーンもありましたが、
後半になるにつれてグイグイ引き込まれました。
面白かった！

人間の「業」が渦巻いています。渦巻きまくっています。
あの町に住みたい！ とは決して思いません。
ですが、映画の中で描かれるあの人たちは愛おしい。
近くにいたら困るけど、存在感がたまらない。

夢見る乞食（「ホームレス」という言葉は似合わない）を演じた
三谷昇は福山出身です。
僕はこの人を「高校の先輩だ」とずっと思い込んでいて、
映画を視聴している際にも、
同じ高校出身者の妻に「この人、僕らの先輩よ」と
得意げに豆知識を披露していました。
ブログを書くために検索してみると、
福山は福山でも別の高校出身者ということが発覚……。
思い込みって怖いですね。

映画を見終わって、我が子の夜の授乳をしていたら、
夜の12時をまわってしまいました。
毎日欠かさずブログを更新するのって難しいものです。
もう朝ですけど。

どですかでん！